警備業界のこと

更新日2026.05.19

公開日2026.05.14

【交通誘導編】警備員の1日スケジュールを公開! 未経験でもイメージしやすい働き方のリアル

警備の仕事に興味はあるものの、「実際はどんな1日なのか分からない」「未経験でも本当に大丈夫なのか」「働き方は自分の生活に合うのか」そんな不安を感じている方は少なくありません。特に交通誘導警備は、仕事内容が見えにくく、イメージだけで判断されがちな仕事でもあります。

そこで今回は、エムサスで交通誘導警備として働く現役警備員Hさんの1日を参考に、出勤から退勤までの流れを時系列でご紹介します。直行直帰や上番・下番といった警備ならではの仕組み、現場ごとに異なる役割、働き方の選択肢など、実際の現場に即したリアルをお伝えします。

「警備の仕事って、自分にもできそう」「意外と生活に取り入れやすいかも」など、この記事を通して交通誘導警備の1日を具体的にイメージしていただければと思います。

    目次

  • 1. まず知りたい「交通誘導警備」ってどんな仕事?

    1-1. 交通誘導の役割は“安全に通す”こと
    1-2. 未経験でも始めやすい理由がある
    1-3. 交通誘導で特に大切なのは「丁寧さ」と「先回り」

  • 2. 【時系列】交通誘導警備の1日スケジュールを公開

    2-1. 現場到着から業務開始まで
    2-2. 午前中の誘導業務
    2-3. 休憩・午後の業務・退勤まで

  • 3. 続けられる理由と、交通誘導警備のリアル

    3-1. ガッツリ派もマイペース派も。自分に合った働き方が選べる
    3-2. 「ありがとう」がもらえる。それが続ける理由になる

  • 4. まとめ

【現役シニア警備員】
Hさん(69歳/警備員歴約24年)※取材時
前職:製造業

1. まず知りたい「交通誘導警備」ってどんな仕事?

1-1. 交通誘導の役割は“安全に通す”こと

交通誘導警備と聞くと、「車を止める仕事」「ただ立って合図を出すだけ」といったイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、実際の役割はそれだけではありません。交通誘導警備の本質は、車両や歩行者を安全に、そしてスムーズに通すこと。工事現場や駐車場、イベント会場など、人や車の動きが交錯する場所で事故や混乱を防ぐ、いわば“現場の安全を支える存在”です。

<現役警備員Hさんから一言>
交通誘導警備は、「危険が起きないように先回りする仕事」だと思っています。私が担当している空港での駐車場誘導は、とにかく車の出入りが多いですし、初めて来る方も多いので、「どこに並べばいいのか」「この先はどうなるのか」と不安そうな顔をしている人も少なくありません。そういうときに、こちらから声をかけたり、分かりやすく誘導したりすることで、何事もなく一日が終わる。目立つ仕事ではないかもしれませんが、何も起きない一日をつくれているという実感はありますね。

※詳しくはこちらの記事も合わせてご覧ください。
未経験から警備員になるには? 必要な資格・条件・警備業務の種類を解説

1-2. 未経験でも始めやすい理由がある

警備の仕事と聞くと、「専門知識が必要そう」「体力的にきつそう」と感じる方もいるかもしれません。しかし、交通誘導警備は未経験からスタートする人が多い仕事でもあります。

その理由のひとつが、業務の流れや判断基準がある程度決まっていること。立ち位置や誘導の方法、注意すべきポイントなどは事前の研修でしっかり学ぶことができ、現場に出てからも基本に沿って行動すれば大きく迷うことはありません。最初から完璧を求められる仕事ではなく、現場を経験しながら少しずつ慣れていけるも、始めやすさにつながっています。「警備=特別な人がやる仕事」ではなく、知識や経験がなくても、手順を覚えれば取り組める仕事。この点は、警備を検討するうえで大きな安心材料と言えるでしょう。

<現役警備員Hさんから一言>
警備の仕事って、もっと難しいものだと思っていました。でも実際にやってみると、事前に聞いていた内容とほとんどギャップはなかったですね。研修で基本的な動きや考え方を教えてもらえますし、現場でも「まずはここを意識すれば大丈夫」というポイントが決まっています。最初は分からないこともありますが、周りを見ながら少しずつ覚えていけば問題ない仕事だと思います。

※研修について詳しくは、こちらの記事もご覧ください。
警備員が入社後に受ける「新任教育」って何するの? エムサスの研修講師に詳しく聞いてみました。

1-3. 交通誘導で特に大切なのは「丁寧さ」と「先回り」

交通誘導警備というと、誘導灯を振って車を止めたり進めたりする姿が思い浮かぶかもしれません。ですが、実際の現場で特に重要になるのは、丁寧な言葉遣いと先回りした対応です。工事現場や駐車場では、通行人やドライバーが不安を感じている場面も少なくありません。「どこに行けばいいのか分からない」「どれくらい待つのか知りたい」そんな気持ちに寄り添い、分かりやすく案内することが、現場の混乱やトラブルを防ぐことにつながります。

安全を守るだけでなく、利用する人が安心して通れる環境をつくること。交通誘導警備は、人と向き合う仕事でもあります。

<現役警備員Hさんから一言>
案内の仕方は、かなり気をつけていますね。説明が分かりにくかったり、間違った案内をしてしまうと、あとで戻ってきて言われることもあります。だからこそ、「短く」「分かりやすく」「丁寧に」を意識しています。ちょっとした声かけひとつで、相手の表情が和らぐことも多いですし、そういう部分もこの仕事の大事なところだと思っています。

2. 【時系列】交通誘導警備の1日スケジュールを公開

警備員の1日のスケジュールの図

7:30 電車で現場へ出勤
7:50 着替えを済ませて担当の配置へ
8:00 業務スタート
10:00 小休憩(15分)
10:15 業務再開
12:00 昼休憩(30分)
12:30 午後の業務スタート
15:00 小休憩(15分)
15:15 業務再開
17:00 報告書にサインをもらい帰宅

2-1. 現場到着から業務開始まで

交通誘導警備の大きな特徴のひとつが、直行直帰が基本という点です。多くの警備員は、会社や支社に立ち寄ることなく、自宅からそのまま現場へ向かい、業務終了後も現場から直接帰宅します。移動の手間が少なく、生活リズムを作りやすい働き方と言えるでしょう。

現場に到着したら、まず制服に着替え、業務の準備を整えます。そして警備業ならではの仕組みとして、「上番(じょうばん)」と呼ばれる報告を行います。これは、「これから勤務を開始します」という連絡を会社に入れるもの。業務開始の合図であり、安全管理や勤怠管理の面でも重要な工程です。

今回取材したHさんの現場は、空港の駐車場という固定現場のため、毎回の細かな打合せはありません。配置場所もある程度決まっており、上番後はすぐに持ち場へ向かい、業務を開始します。一方で、警備の現場が初めての場合や、日替わりの現場では、業務開始前に全員を集めて打合せ(ミーティング)が行われることもあります。その日の注意点や配置、誘導方法を共有したうえで、それぞれの持ち場につく流れです。

いずれの場合も、事前に「何をすればいいか」が整理されてから現場に立つため、未経験でも動きやすい仕組みになっています。

<現役警備員Hさんから一言>
現場には電車で直接行っています。着いたら着替えて、すぐに自分の配置に向かう流れですね。配置が入口なのか出口なのかで、やることも変わってくるので、まずは「今日はここを担当する」というのを頭に入れてから動き始めます。業務開始の連絡を入れて、そこから1日がスタートします。

2-2. 午前中の誘導業務

業務が始まると、いよいよ交通誘導が本格化します。基本的な業務は、車両の誘導と歩行者の安全確保。Hさんが担当している空港の駐車場では、混雑してくると最後尾での案内や、待ち時間を知らせる看板対応なども必要になります。ただ車を止めたり進めたりするだけでなく、「今どこが混んでいるのか」「これからどう流れそうか」を見ながら動くことが求められます。

また、「交通誘導」とひとことで言っても、担当する現場によって役割は大きく変わります。たとえば、工事現場で多いのが片側交互通行の警備です。車両の流れを見ながら、通行のタイミングを調整し、安全に車を切り替えていきます。判断の遅れや合図のズレが渋滞や事故につながるため、集中力が求められる現場です。一方で、イベント会場や商業施設周辺では、歩行者誘導がメインになることもあります。人の流れを整理し、立ち止まりやすい場所や混雑しやすいポイントを先回りして整えることで、事故や混乱を防ぎます。

「安全を守る」という目的は同じでも、現場によって求められる動きや気の配り方は変わります。交通誘導警備は、決められた手順を守りつつ、その日の状況に合わせて柔軟に対応する仕事。単調に見えがちな仕事の中にも、現場ごとの違いや判断の面白さがあります。

<現役警備員Hさんから一言>
空港の駐車場警備では、「どこに並べばいいですか?」「あとどれくらい待ちますか?」と、利用者から声をかけられる場面も多いです。混雑してきたら、最後尾に立って案内したり、待ち時間の看板を使って説明したり、その場その場で判断しながら動くので、ずっと同じことをしている感覚ではないですね。

2-3. 休憩・午後の業務・退勤まで

交通誘導警備の仕事は、立ち仕事が中心になる分、休憩時間があらかじめ決められている場合が多いです。Hさんの現場では、午前・午後にそれぞれ小休憩があり、昼休憩も確保されています。水分補給やトイレについても、交代しながら対応する体制が整っており、無理をし続ける働き方にはなりにくい仕組みです。

業務が終了すると、警備業ならではの仕組みである「下番(かばん)」の報告を行います。これは、「本日の勤務を終了しました」という連絡を会社に入れるもので、上番と同様に勤怠管理や安全確認のために欠かせない工程です。下番の報告をもって、その日の警備業務は正式に終了となります。

また、交通誘導警備の現場によっては、予定よりも早く業務が終わるケースもあります。工事が予定より早く完了した場合や、雨などで作業が中止になった場合がその一例です。こうした場合でも、日給は保証されるケースがほとんど。決められた時間より早く終わっても、収入が減りにくい点は、警備の仕事ならではの安心材料と言えるでしょう。

<現役警備員Hさんから一言>
終わりの時間になったら、下番の連絡を入れて、報告書にサインをもらって業務終了です。「今日はここまで」と区切りがはっきりしているので、仕事を引きずらずに帰れるのはいいところだと思います。現場によっては、思っていたより早く終わる日もあります。そういう日は、「もう終わりなんだ」と少し得した気分になりますね。

3. 続けられる理由と、交通誘導警備のリアル

3-1. ガッツリ派もマイペース派も。自分に合った働き方が選べる

警備の仕事というと、「不規則で生活が崩れそう」というイメージを持たれがちです。ですが、交通誘導警備は、自分の希望に合わせて働き方を調整しやすい仕事でもあります。

たとえば、
・しっかり働いて収入を確保したい「ガッツリ派」
・無理のないペースで続けたい「マイペース派」
どちらの働き方も選びやすいのが特徴です。

現場やシフトの入り方によって、勤務日数や働くリズムを調整できるため、ライフスタイルに合わせた働き方がしやすくなっています。また、直行直帰が基本で、上番・下番によって仕事の区切りがはっきりしている点も、生活リズムを整えやすい理由のひとつです。

参考までに、警備員の雇用形態別、一般的な平均給与・給与モデルも合わせてご紹介します。

<警備員の全国平均(年収・時給・給与)>
●平均年収:約363万円(正社員)
●平均月給:約30万円(正社員/月給換算)
●平均時給:約1,132円(アルバイト・パート)
●平均時給:約1,197円(派遣社員)
(※1)出典:求人ボックス給与ナビ「警備員の仕事の年収・時給・給料」(2025年11月算出)より

<一般的な給与モデル>
週3日勤務(副業・扶養内・シニア向け)
●モデル月収:約13万〜14万円(年収160万〜170万円)

週5日勤務(レギュラー・フルタイム)
●モデル月収:約22万〜26万円(年収260万〜310万円)

※上記に夜勤、資格手当、交通費などがプラスされると実際の金額は更に上がります。

ちなみにエムサスでの、フルタイム勤務者の給与データは以下となります。

<フルタイム勤務者の給与データ>(2025年度データ)
●トップ層は500万円~600万円以上
●フルタイム勤務者の2割以上が年収400万円台
●フルタイム勤務者の約4割が年収350万円~400万円

※詳しい給与データについては、以下の記事もご覧ください。
【給与明細公開!?】警備員の給料相場は? 警備員の「日給・月給・年収」を徹底分析!

<現役警備員Hさんから一言>
働き方は、人それぞれだと思います。しっかり入りたい人もいれば、無理せず続けたい人もいますよね。自分は今のペースが合っているので、生活リズムも特に崩れずに働けています。

3-2. 「ありがとう」がもらえる。それが続ける理由になる

交通誘導警備は、人と接する場面が多い仕事です。通行人やドライバーから直接声をかけられたり、感謝の言葉をもらったりすることも少なくありません。事故やトラブルが起きなかった一日は、外から見ると「何もなかった日」に見えるかもしれません。しかし、その裏には、警備員一人ひとりの判断や気配りがあります。何も起きない一日を支えている実感が、この仕事のやりがいにつながっています。

<現役警備員Hさんから一言>
やっぱり、「ありがとう」と言われると嬉しいですね。目立つ仕事ではないですけど、自分たちがいるから安心して通ってもらえているんだな、という実感があります。

4. まとめ

今回は、交通誘導警備の1日の流れを通して、警備の仕事がどのように進み、どんな点に気を配りながら働いているのか、そのリアルをご紹介しました。

交通誘導警備は、現場へ直行し、上番の報告をして業務を開始、終了時には下番を行って現場からそのまま帰宅するという、分かりやすい流れで成り立っています。現場ごとに役割や動き方は異なりますが、どの現場でも「安全を最優先に、人や車の流れを整える」という目的は共通しています。

また、働き方の面でも、ガッツリ働きたい人から無理のないペースで続けたい人まで、自分に合ったスタイルを選びやすいのが交通誘導警備の特徴です。現場によっては予定より早く業務が終わることもあり、そうした場合でも日給が保証されるケースが多く、収入面での不安が少ない点も安心材料のひとつと言えるでしょう。

この記事を通して、「交通誘導警備の仕事って、実際はどんな1日なのか」「自分の生活にどう当てはめられるのか」を具体的にイメージできたなら、それが最初の一歩です。警備の仕事に興味のある方は、ぜひお気軽にエムサスまでご相談ください。